寛解(不確定完全奏効) [抗がん剤投与]
3月24日(火)、4コース最終の抗がん剤を点滴しました。
朝一番で、採血、造影剤CT、診察、抗がん剤投与というスケジュール、空き時間に院内のコンビニで朝・昼食。
検査後の診断は「寛解」とのことでした。
患者として自己管理責任を果たせました。主治医と家族に感謝します。
「寛解」について、独立行政法人国立国語研究所の「病院の言葉を分かりやすくする提案」によると、
「症状が落ち着いて安定した状態であって、症状が一時的に軽くなったり,消えたりした状態、
このまま治る可能性もあり、場合によっては再発するかもしれない。」
ということらしいです。
造影剤CTの結果は、「最初にできた首筋の腫瘤については痕跡が認められる。」
「あごの下に発生した複数の腫瘤については消失している。」
「寛解です。抗がん剤治療を終了して放射線治療でベストを尽くしましょう。」
ということでした。
カルテには[CRu]と入力されていました。
帰宅後、調べてみると「不確定完全奏効」という意味のようです。
「完全奏効」の場合は、[CR]という記載になるようです。
診察後、8回目の抗がん剤を投与しました。
白血球数2,480、Seg37%、これまでで最も低いデータです。
今回は血管痛はほとんど無し。抗がん剤投与の前後で約1度の体温上昇、病院からの帰路に大汗をかき、立ち眩み、途中でちょっとヤバイかも・・・・・なんとか、無事帰宅できました。
現在の副作用は、舌にできた口内炎、脱毛、倦怠感、味覚障害ですが、今日の点滴でまた新たな副作用が出るのでしょうか。
今月中に放射線科を受診し、4月から放射線治療開始予定、詳細はまだ未定です。
抗がん剤投与(ABVD)4コース1回目 「坊主か、バーコードか」 [抗がん剤投与]
3月10日(火)7回目の抗がん剤を投与しました。
白血球数2,930、いつもと同じくらい。
ダカルバジン(抗がん剤)の副作用で、これまで点滴をしてきた血管が赤く浮き出て固くなり、点滴の翌日以降も一週間以上厳しい痛みが続いていたので、今回は「血管を替えてください。」とお願いしました。
これまで左手の甲側親指方面に注射していましたが、同じ手の小指側の血管に引っ越しました。
今回は血管痛がほとんどありませんでした。ただし、血管痛が無くても抗がん剤投与は非常に疲れるということがわかりました。そういえばいつも体温が投与の前後で0.5度以上、上昇し病院からの家路には汗をかきます。
健康な血管は吸い込みが良いです。
利き手の右腕だけはまだ使いたくありません。両腕に支障が出れば生活に影響が出るからです。そんなことを言っている余裕がなくなるまでは・・・・。
現在の副作用は、気持ち悪い、食べ物や飲み物ががまずい、舌にできた口内炎、痔(出血あり)、血管痛(改善中)、倦怠感、脱毛、痔のため便は下痢気味にコントロールしている。
主治医曰く、 「脱毛はありますか?」・・・・・「かなりある。」・・・・・「元々の量が多かったですものね?」・・・・・
主治医は脱毛の度合いが少ないと思っているようだ。
しかし、中途半端が一番困る。
坊主にするか、バーコードが完成するまで現状を維持するか?
次回は、最後の抗がん剤投与になる可能性が高いです。造影剤CTの撮影結果により、放射線治療に移行します。
未知の世界なので不安です。3週間(月曜から金曜)連続で照射するということと、カルテに30という数字が記載されていましたが、予習をしていなかったので、帰宅後にネットで調べてみました。
月曜から金曜の5日×3週間=15回、30グレイ/15回=2グレイ(1日線量)ということだと思われます。次回、主治医に詳しく説明してもらいます。CTの結果次第ではありますが・・・・。
ネットで調べると、悪性リンパ腫には放射線治療が良く効くらしいですが、再燃・再発の可能性も高率だとか。
できる治療、効果のある治療をする。(抗がん剤の効果は凄い。身を以て体験した。)
できない治療、効果が不明な治療はしない。延命だけの治療もしない。
つまり・・・・。決断が必要なときに、「抗がん剤投与の副作用より厳しい苦痛」と、「苦しむ時間」を交換する価値(イベント)があるか。
死ぬことは、誰にとっても必要なことだから、問題はいつ死ぬかでしょ・・・。
受験勉強だと「今でしょ」ということになるのですが、「自分で死を決められることはある意味、幸いなことではないのか。」と・・・・・・
これまでの主治医との会話の中で、私の現在の主治医は、「正確なデータに裏付けられた治療方法以外は信じない。」と言っていました。
論文のデータが正しいかどうかは学者の責任でしょうか、それとも医者の責任でしょうか?
少なくとも患者の責任ではありませんが、患者は何かを信じることになるのだと思います。
株の世界に似ているような?
少なくとも、評論家は信用できません。(癌治療の世界には多いのでしょうか?)
最終的には、「信用できるかどうかわからないデータを信じるかどうか。」ということになりそうです。
血管の痛みが増してくる [抗がん剤投与]
抗がん剤の投与から6日が経過して、血管の痛みが強い。
血管自体が痛みの原因になっていて、血管がどんどん固く、敏感になっていく。
固くなった血管が腕の中で分離して引き連れていて、腕が疼き全身がだるい。
胃腸も悪く、今日は下痢でほとんど水状。
集中力がなく、一言でいうと「何もしたくない」
テレビを見ても放送内容を理解していない。
本も読みたくない。読んでもあまり理解していない。
新しい情報に関する興味が無くなってしまった。
これも副作用か?
精神的な副作用もあるのかな。
抗がん剤投与(ABVD)3コース2回目 [抗がん剤投与]
2月24日(火)6回目の抗がん剤を投与しました。
今回は①採血、②歯科診療(周術期口腔機能管理)、③内科診察、④抗がん剤投与というスケジュールです。
今日は時間がかかりそうなので、早く病院に行きました。
歯科診療の予約は9時、診察受付は8時30分からなので8時に病院に行き、「採血は何時からできますか。」
と聞くと、そこには既にたくさんの患者さんがいました。
皆さん、こんなに早いの?
今回は口内炎が厳しく、舌の裏側と奥歯近くの歯茎にできた口内炎に泣かされています。
食べる度に痛くて、本当に涙目になっています。
痔も少し辛い、薬で便をかなり柔らかくコントロールしているのですが、排便の際に肛門痛があり、薬を使用しています。
白血球数2,810、SEG37%、免疫力は前回より低下しています。
ダカルバジンという抗がん剤は厳しい血管痛があり、今回も1時間耐えました。
暖かいタオルを腕に巻いてもらうと、少し痛みが和らぎます。
看護師さんによると点滴の投下スピードが出なくなっているので、血管がかなり傷んでいるのかもしれないとのこと。
同じ血管に6回投与が限界のようです。
投与後も注射痕の腫れが残り、血管痛と左腕全体の鈍痛があります。
最近、ふとり気味です。闘病当初は食べても食べても体重が減りました。
最近は、何を食べても美味しくないので、「美味しいものは何だろう」、食べてみないとわからないので、
食べ過ぎ+運動不足になっています。
疲れないように運動しなければ・・・・・・
血管はこんな感じになっています。 ↓
抗がん剤投与(ABVD)3コース1回目 [抗がん剤投与]
2月10日(火)5回目の抗がん剤を投与しました。
白血球数3,090、SEG50%、免疫力は悪くないとのこと。
ダカルバジンという抗がん剤の副作用で、これまで注射してきた血管が皮膚に赤く浮き出てきました。
看護師さんも、そろそろ右腕に変えますかと言ってくれましたが、もう一回左手でお願いしますと・・・・。
今回も血管痛が厳しかったのですが、1時間耐えました。何故か途中で痛み方に波があり、とても疲れてしまいます。
点滴をすること自体が疲れるのか、抗がん剤が体に入って疲れるのか、良くわかりませんが、
どっと疲れるという感じです。
気持ち悪さと吐き気については、飲み薬を追加してもらい、のど越しの不快感が少し軽減したようです。
飲み薬の量的コントロールがうまくいっており、今回は便秘も回避できそうです。
散歩を増やして、運動しなければ・・・・。
抗がん剤投与(ABVD)2コース2回目 [抗がん剤投与]
白血球数2,700、これまでの最少値だったが、好中球数(SEG)が42%まで上昇し基準値内に入っていた。
予定どうり、抗がん剤投与、ダカルバジンの投与開始とともに血管痛が発生した。
厳しい痛みだったが、10分ぐらい我慢したら、痛みが無くなってきた。60分でダカルバジン終了。
病院到着9:00、血液検査、診察、抗がん剤投与完了15:00。
診察待ち、薬剤待ちの時間が長いので今日も一日仕事。
抗がん剤の投与は本当に疲れる。
主な副作用は気持ち悪い、食欲はあっても食道が敏感で食べ物がのどを通らない。水も飲みたくない。
血管痛はほとんどないみたい。これって本当にうれしいこと。
血管痛がひどい人は、点滴する血管を色々と変えるらしいけど、私は一貫して最初に投与した血管に限定しています。
左手の同じ場所に点滴しています。両手に血管痛では生活に支障が出ると思うから・・・・・・
抗がん剤の投与日が一番脱毛が止まる時期なのに、また3日目から激しい脱毛が始まるはずです。
もうだいぶ薄くなってきた。
いつもは、抗がん剤投与後、便秘が始まるのだが、今回は下痢気味。
めまいは、ほとんどなくなってきたので、薬も飲んでいない。
2度目の口内炎も、もう少しで治りそう。
2度目の痔も治りつつある。
まだまだ、先が長いので頑張らなくては・・・・・
抗がん剤投与(ABVD)2コース1回目 [抗がん剤投与]
診察予約10:00、投与開始予定10:30~
病院には9:10に到着し、初めての輸液療法室で採血、血液検査。
10:30、内科外来待合室へ。すごく混んでいて、椅子の空きがほとんどない。
11:00、診察、主治医曰く、触診ではもう腫瘍は認められない。血液の状態もそれほど悪くない。
現在のところ、化学療法が良く効いている。副作用も概ね想定内で、ここまではほぼ順調。
怖い種類の肺炎と感染症が心配とのことで、助からない種類の病気にならないことが大切。
発熱したら翌日には病院に来ること。
白血球は3,310、退院時より少し増えている。このぐらいあれば良いらしい。
結局、抗がん剤の点滴は午後になってしまった。
なかなか、薬が来ない。いつものこと。
この病院の輸液療法室は癌患者の抗がん剤投与を専門的に行う場所になっているらしく、個別に仕切られたスペースにリクライニングシートとテレビがあった。テレビは無料。
点滴の痛みに耐えられず泣き叫ぶ老人がいた。
気持ちはわかる。この室にいる看護師も患者もその家族も、全員が・・・わかっている。
と言いつつ、ダカルバジンの点滴は痛い、血管が・・・・・
水も飲まなければ・・・・・。今日は水がなかなか飲めない・・・・・。吐き気か?胃痛か?良くわからない・・・・・。
無理やり2リットル飲んで、ブレオ、エクザール、アドリアシン(赤い薬)までは、尿の色で排出を確認した。
今日は今までで一番気持ち悪い。
新しい薬の追加があり、副作用がまた、増えそう。
点滴終了16:00
今日もすごく疲れた。
ABVD1コース2回目の抗がん剤投与(病院の選び方再考) [抗がん剤投与]
1回目の投与には6時間半もかかってしまったので、今回は3時間以内には完了したいと思っていた。
前回、血管痛で苦しかったダカルバジンも、投与中は何故かそれほど痛みは強くなかった。
投与後は血管が針金みたいにツッパリ、少し痛い。全体の投与時間は4時間半かかってしまった。
主治医は約2時間の投与を指示しているのだが、薬剤師のチェックや看護師の準備がうまく連携できていないようである。ナースコールで看護師に薬剤投与の完了を伝えても、次の薬剤が病棟に到着していなかったり、看護師が多忙で対応できないなどの現場事情が重複し、投与の空き時間が発生してしまう。まして、私の入院している病棟フロアーは癌病棟ではない。こういうことを考えると大学病院よりも癌専門病院の方が良いと思われる。癌に対する看護師の知識や理解も高いだろうと想像してしまう。しかし、病院のメリットやデメリットをトータルで考えると、私の場合はこの大学病院を選ばざるを得ない。入院して次々に入れ替わる病室の患者達との情報交換を通じ、改めて感じたことは闘病にはサポート者の存在が必要不可欠であるということ。そして、サポート者や家族の存在が精神的に大きな支えになることを考えると、患者としてはサポート者の負担を最大限考慮しなければならない。この大学病院は自宅から車で片道約20分、電車を使っても約30分で通院できる。癌専門病院だと車でも電車でも片道約1時間かかることを考えると、患者としての不満はある程度犠牲にすべきだと考えている。入院中は連続して2時間以上寝られない状況が続いたが、いつでも寝られるので睡眠薬は使用しなかった。自宅に戻って6時間寝られた。それにしても抗がん剤を投与したときはものすごく疲れる。荷物を持たずに一人で歩くのがやっとの状態だった。今後の通院投与が不安である。
ホジキンリンパ腫 ABVD療法について [抗がん剤投与]
再入院して2日目にホジキンリンパ腫との診断が確定しました。
悪性リンパ腫は、白血球の中のリンパ球が癌化した腫瘍で、リンパ節が腫れることが多いらしいのですが、全身のあらゆる臓器に転移するようです。
それから、良性のリンパ腫というのは無いそうです。
日本での発生頻度は、10万人に7~8人ぐらいだそうです。
悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫に分類されますが、私の場合はホジキンリンパ腫の方で、日本人では悪性リンパ腫全体の10%と少ないタイプのようです。
ホジキンリンパ腫は、結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫と古典的ホジキンリンパ腫に分類され、95%が古典的ホジキンリンパ腫らしいです。
古典的ホジキンリンパ腫はさらに4種類に分類されます。
ホジキンというのは研究者の名前だそうです。
私の場合は、リンパ球豊富型古典的ホジキンリンパ腫というタイプのようで、ホジキンリンパ腫の6%以下だそうです。
病期はステージⅡB、真ん中程度の位置です。
さて、治療方法ですが、ホジキンリンパ腫の場合はABVD療法という4種類の抗がん剤を投与する標準的な治療方法が確立されているそうで、1日目と15日目に抗がん剤を投与する4週間を1コースとして、私の場合は4コース(4か月)を行い、その後は放射線治療に移行する予定だそうです。
抗癌剤は副作用が大きいと言われますが、既に選択の余地は無く、セカンドオピニオンなどと言っている余裕は全くありませんでした。
主治医に「癌専門の病院もあるようですが・・・」と相談したら、「標準的な治療で対応できるので、やることはどこの病院でも同じです。無駄な時間をかけるより早く治療に入りましょう。」 と・・・・
確かに、がん細胞の増殖力を身をもって感じている私自身が、一刻も早く何らかの手を打ってほしい気持ちでいっぱいでした。
医師から渡された説明資料では、点滴時間が2時間と記載されていましたが、実際には6時間半かかってしまいました。
ダカルバジンという薬剤の点滴スピードが速いと痛いんです。
「血管が・・・」
この薬の投与時間は60分でしたが、3時間かかってしまいました。
結局、すべての点滴が終わるまで6時間半もかかってしまいましたが、点滴終了後、ベッドからスッと起き上がると、
あれっ・・・
肩が痛くない?
どういうことだろう?
えっ・・・・
リンパ節の腫れが半減している。
ほぼ全部・・・・
初めてリンパ節の腫瘍が小さくなり、生き返った気分がしました。
抗がん剤の投与前は、リンパ節の腫れが増加・増大したことにより、神経が圧迫され、肩や腕に痛みが発生し、寝返りも困難な状況でした。
そもそもベッドからスッと起き上がれる状態ではなかったのです。
もう死なないかもしれないとさえ思えました。
こんなに早く効くのか。
増殖力も凄いが、死ぬのも早い。増殖力が凄いからこそ死ぬのも早いのか?
良くわからないが、恐ろしい。